蒸し暑い日が続いています。
天候も不安定で、体調を崩しやすい時期です。
体調管理には十分にご注意ください。

以前からブログで何度も書いていますが、梅毒が急増しています。
当院での新規症例も6月中に30例を超えると思われ、早くも昨年度の症例数に近づいています。
全国的に増加していますが、大阪市では2012年度75例が2117年度633例と5年間で8倍以上に増加しています。
男性が65例から373例と約6倍の増加ですが、女性は10例から260例と26倍と急増しています。
女性患者の急増に伴い一時はほとんど報告がなかった先天梅毒症例の報告も増えています。

2013年以降の梅毒の増加は男性が主で、男性同性愛者を中心とした感染拡大でした。
2014年以降は男女間性交渉による感染拡大が著明です。
すなわち、男性同性愛者といった特定のコミュニティから男女間の感染にシフトしてきています。
現在は女性患者も風俗嬢が主で特定の感染源ですが、今後は一般社会での男女間の感染が増加してくと危惧されます。

梅毒は梅毒トレポネーマが、主に性的接触で粘膜や皮膚から侵入して感染する性感染症です。
オーラルセックス、素股行為でも感染します。
性行為の多様化で本番行為以外で感染してくる症例が増加しています。
感染後にさまざまな症状を呈しながら全身多臓器が侵されいく慢性全身性感染症です。
ただ、無症候性の梅毒症例も存在するため注意が必要です。
検査は血液検査で行いますが、感染から約1ヶ月は検査に反映されません。
適切な時期に検査を受ける事が重要です。
治療はペニシリンが有効であり、完全治癒が可能です。

梅毒は危険な性行為を行う特定の人たちの疾患ではなくなってきており、一般の人たちのごく普通の性的活動で感染する疾患となってきています。
現在梅毒は爆発的に増加しており、流行の新たなステージに入ったと考えられます。
非常に危惧すべき状況と思われます。

梅毒をはじめ性病は自分一人の問題ではありません。
パートナーをも傷つける非常に重要な病気です。
心配な方は是非検査を受けるようにしてください。

大阪市鶴橋駅前の石川泌尿器科は日本泌尿器科学会専門医、日本性感染症学会認定医が診察を担当します。
性病も他の病気と同様に診察には豊富な経験と新しい知識が必要です。
一人で悩まれずに、是非受診ください。

石川泌尿器科