寒い毎日が続きますね。
インフルエンザも流行しています。
暖かくしてお過ごしください。

国立感染症研究所が2016年1年間の梅毒の感染者が4518人となり、42年振りに4000人を超えたと発表しました。
患者は男性3148人、女性1370人。
都道府県別では東京1661人、大阪583人、神奈川284人、愛知255人で都市部に多いです。

梅毒は抗菌薬治療の普及で激減し、一時は500人を切っていましたが、2011年以降再び増加してきました。
2015年には2697人と5年間で4倍に急増しました。
昨年は昭和49年以来となる4000人を超えました。
特に20代前半の女性の感染増加が目立っています。

梅毒は感染症法で診断した医師は全例を届け出ることになっています。
しかし、届けている医師は1割に過ぎないという報告もあり、実際の患者数と大きくかけ離れていることが指摘されています。
昨年の大阪府の患者数は583人ということですが、当院だけで29例を報告しています。
泌尿器科だけではなく、皮膚科、婦人科、内科等も診断しますので、現実には数倍の患者数ではないかと考えます。

梅毒は現在もペニシリンなどの抗菌薬で治療可能ですが、放置すると神経梅毒など脳や心臓に重い合併症を起こすこともあります。
当院でも昨年は2例の神経梅毒症例を認めました。
妊婦から胎児への感染は死産や重い障害につながる恐れもあり、先天梅毒症例の報告も増加しています。
症状は多彩で、臨床症状を認めない無症候梅毒の場合もあります。
第1期から2期への移行期でも症状を認めない場合があります。

梅毒は血液検査で診断することは容易ですが、感染後約1ヶ月は検査結果に反映されません。
検査時期にはご注意ください。

梅毒症例ではHIV感染など他の性病合併のリスクが上昇します。
併せて検査を受けることをお薦めします。

大阪市鶴橋駅前の石川泌尿器科では日本性感染症学会認定医が診察を担当します。

梅毒を含め性病は自分一人の問題ではありません。
パートナーをも傷つける非常に重要な病気です。
一人で悩まれずに、是非受診ください。

石川泌尿器科