桜の開花宣言が出ました。
いよいよ春が近づいています。
季節の変わり目なので、体調管理にはご注意ください。

以前からブログに書いていますが、今年に入ってからも梅毒症例の増加が続いています。
日本における性病の増加は危惧されているのですが、特に梅毒は急増しています。
当院では2015年度9例報告しましたが、今年は既に6例を報告しました。
このペースで来院されるとすると、一年間で驚くべき患者数になるのではないかと思います。

日本における梅毒症例の特徴を列記します。
1、東京、大阪、愛知など大都市からの報告が多い。
 特に大阪の増加が著しい
2、男性では20~40代が多く、同性間性的接触が最も多い。
3、女性の増加が顕著で、大半が15~34歳で、特に10~20代の増加が著しい。
4、女性患者の増加により、男女共に異性間性的接触が急増している。
5、女性患者の増加により、先天梅毒症例が増加している。

以前は男性同性愛者に多い病気と考えられていましたが、現在はHIV感染と同様に全ての人が注意しなければいけない病気です。
本年度の当院の患者さんも6例中5例は女性からの感染でした。
口唇に梅毒病変を有していた風俗嬢がオーラルセックスだけでお客さんに感染させていたという報告もされています。
主な症状である粘膜診、皮疹は膣内だけとは限りませんので、コンドーム使用でも感染を防げない場合があります。
中国の梅毒罹患率は日本の300倍と言われており、その爆買いは風俗産業にも波及しています。
昨年の日本性感染症学会でもその問題が取り上げられました。
梅毒症例ではHIV感染を含め複数の性病に感染している場合が多いです。

梅毒は世界的に「再興感染症」として注目されており、その発生動向には今後も注意が必要です。

梅毒は無症状であることも稀ではありません。
診断には血液検査が必要ですが、感染後一月以上経過しないと検査ではわかりません
その期間でも人に感染することがあります。

梅毒を含め性病は自分一人の問題ではありません。
パートナーをも傷つける非常に重要な病気です。

大阪市鶴橋駅前の石川泌尿器科では日本性感染症学会認定医が診察を担当します。

一人で悩まれずに、心配な方は是非受診ください。

 

石川泌尿器科