12月7日のブログにも書きましたが、今年の日本性感染症学会において日本における梅毒患者の急増が話題として取り上げられていました。
梅毒は感染症法により、診断した医師は7日以内に届け出ることが義務付けられています。
2000~2010年は年間900例未満でしたが、2010年以降は年々増加しており、2014年は最多の1662例の報告がありました。
しかし、2015年度は11月末の段階で2200例を超えた報告がなされ、「再興感染症」としてその急増が注目されています。

都道府県別では、東京、大阪、愛知、神奈川、福岡など大都市を含む都道府県からの報告が多いです。

現在も男性患者、しかも同性愛の方が多いのですが、異性間性的接触症例が増加しています。
近年は女性の梅毒患者が急増しており、大半が15~34歳で、特に10~20代での増加が顕著です。
女性では大部分が異性間性的接触による感染です。
若い女性患者の増加に伴い、妊婦から子供に感染する先天梅毒も急増しています。

男女ともに異性間性的接触による感染の急増が梅毒患者増加の要因になっています。
当院でも2015年度は9例の梅毒患者さんを診察しましたが、7例が女性からの感染でした。

他の性病と同様に梅毒に感染しているとHIV感染のリスクも上昇します。

梅毒の診断には臨床症状に加えて血清学的検査が必須ですが、感染から1か月以上経過しないと検査結果に反映されません
梅毒の臨床症状は多彩で、無症候性梅毒もまれではありません。

梅毒が増加していますが、その診断治療に精通している医師は必ずしも多くありません。
泌尿器科医、特に病院勤務医の多くは梅毒患者さんに遭遇したこともないと思います。

性病の診察も他の病気と同じで豊富な経験と新しい知識が必要です。
大阪市鶴橋駅前の石川泌尿器科では日本性感染症学会認定医が診察を担当します。

性病は自分一人の問題ではありません。
パートナーをも傷つける非常に重要な病気です。

心配な方は一人で悩まれずに、是非検査を受けてください。

石川泌尿器科