日本人は、「訪日旅行者が性風俗店を利用する」ということをイメージしにくいようです。日本人が海外で性風俗店を利用しているのに、その逆パターンの実態にはほとんど目が向けられていません。当然、そのことで発生するリスクも無視されてきました。
そんな中、近年国内で急増している性感染症が「梅毒」です。
日本での年間の梅毒新規患者数は戦後から減少を続け、90年代後半には1000人を下回っていました。ところが2017年には5000人を超えています。
これには、2000年以降も年間300~400万人の梅毒の新規患者が生まれる国と地域(アジア地域・ラテンアメリカ・カリブ諸島・アフリカなど)からのインバウンドに伴う性感染症の「持ち込み」が大きくかかわっていると考えられます。