梅雨空が毎日続いています。
豪雨の地域もありますので、十分にご注意ください。

6月25日(土)に大阪STI(性感染症)研究会が開催されました。
その会合でも全国的な梅毒の急増が話題の中心でした。
特に東京、大阪など大都市での急増女性患者の急増に伴う男女間性交渉による感染者の増加、先天梅毒症例の増加が取り上げられていました。
6月中旬現在、大阪は2015年度の約2倍の報告がなされています。
しかし、報告されていない症例も多く、実数はその5~10倍という報告もあります。

当院においても6月だけで4例、計11例とすでに2015年の患者数を超えています。
全国の傾向同様に男性同性愛症例は1例で、残り10例は女性、主に風俗嬢からの感染でした。
神経梅毒症例も1例認めました。

近年の日本における梅毒患者の増加の原因は明らかではありませんが、一つの理由として外国人観光客(特に中国人)の増加が考えられています。
中国人観光客の爆買いは電化製品、化粧品などの日用品だけではなく、風俗産業にも波及しています。
団体で大挙して風俗街に押し寄せている写真をマスコミも取り上げています。
中国は目覚ましい経済発展を遂げましたが、中でも広州など沿岸地域の発展は著しいものがあります。
しかし、その広州での梅毒感染率は日本の100倍と言われています。
また、ある地区の風俗嬢の梅毒感染率を調べたところ、全体の約4割が梅毒に感染していたという報告もあります。
その中国人観光客と同じ風俗嬢と接触を持っているわけです。

梅毒の症状は多彩で、無症状の場合もあります。
梅毒はオーラルセックスだけでも感染します。
触れるだけで感染する病変もあります。

梅毒は現在もペニシリンで治癒する病気です。
血液検査で容易に診断できます。
ただし、感染してから1月以内は血液検査には反映されませんので、注意が必要です。

梅毒を含め性病は自分一人の問題ではありません。
パートナーをも傷つける非常に重要な病気です。

大阪市鶴橋駅前の石川泌尿器科では日本性感染症学会認定医が診察を担当します。
性病の診察も他の病気と同じで豊富な経験と新しい知識が必要です。

心配な方は一人で悩まれずに、是非受診ください。

石川泌尿器科